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【「起業」はあくまで「目標達成」の手段である】明治政経卒・OpenStreet株式会社CEO、工藤氏の考える”ビジネス”、”ビジョン”、そしてその”人となり”に迫る

今回はどんな記事~?

糸遊
糸遊

今回は、なんと!OpenStreet株式会社代表取締役社長工藤智彰さんにインタビューしてきたよ!!

なぬっっ?!

OpenStreetってあの自転車を借りられるサービスの会社か

糸遊
糸遊

そうそう。シェアサイクルサービスの「HELLO CYCLING」を運営している会社!

なんと、

社長の工藤さんは明治大学政治経済学部出身で、わたしの先輩にあたります!

明治大学の政治経済学部を卒業し、ソフトバンクへ入社した後、ソフトバンクの子会社としてOpenStreet株式会社を起業した、工藤智彰氏の現在に至るまでの経緯や心情、またその芯となるものはなんだったのか、たくさんお聞きしてきました!!

大学ではどんな生活をしていた?

ーまず、なぜ明治大学の政治経済学部に進学したですか。

ー受かったから、という理由では答えにならないでしょうか?(笑)

経済分野に興味を持っていて、その学部のある大学の中で明治に受かったので明治に進学しました。

ー大学時代での思い出は何かありますか。

ークンカースというバスケの体同連に所属していたので、バスケが生活の中心でした。

あとは、明大前の宮古に入り浸っていたのを覚えています。

同級生だったサッカー選手の中村憲剛と酔いつぶれたこともありましたね(笑)

そうだったんですか!

宮古は現役大学生の人たちもよく出入りしていますよ

ー昔は今よりもゆるくて500円で泊まれちゃったんですよ

すごい!そんなことができたんですね。たしかに、今では考えられませんね(笑)

ーはい。あとは、財政系のゼミの先生毎授業中に2Lのコカ・コーラを飲んでいたのが印象に残っています(笑)

現在もいらっしゃるのかはわからないんですけど…

その当時から、経営戦略事業戦略について聞くのが面白かったです。

コカ・コーラ2Lはすごいですね…(笑)

その先生が今もいらっしゃるなら私も授業を受けてみたいです!

ーなかなか面白い授業だったからおすすめします(笑)

大学以外だと、ゲームが好きだったのでよく友達とゲームをしていました。

初期のMMOが出始めたあたりでしたね。

なので、サークルとゲームをサイクルした大学生生活を送っていましたね。

起業に至った理由とは?

ー学生当時、もしくはソフトバンク入社時から起業を視野に入れていたんでしょうか

ー当時は起業の意識はなかったですね。ソフトバンクに入社したのは新卒ではなかったので。

ーソフトバンクから子会社として事業化した際の苦労や学びは何でしたか

ー当時、先行してドコモ・バイクシェアというドコモさんがやっているバイクシェアサービスがあって、彼らが都心をある程度しっかり抑えていたので、人が多い東京のど真ん中はもう参入しづらい状況になっていました。

なので、自分たちのサービスとしてどういう地域でどんな収益を作っていくのかというのを、一番の一等地を抑えられていたので、それに対してどう対抗していくのか、後発として先行プレイヤーをどう攻略するかというところが創業してからの大きなテーマであり続けました。

場所としては、埼玉や千葉、川崎、明治大学のキャンパスでいうと生田辺りの方ですね、その辺では使われるのか?サービスとして定着するのか?という疑問符がずっとついてる状況でマーケットを少しずつ取りに行くという時期が1番大変でした。

ー起業したきっかけは何だったのでしょうか

ーそうですね。元々ソフトバンクの中にソフトバンクイノベンチャーという新規事業を開発する事業があります。社員が発案して、0からアイデアをブラッシュアップして事業化するという制度です。僕はその制度の事務局、つまり制度を運営する側だったので、色んな事業を提案してきた人をサポートしながら会社の立ち上げとかを一緒にやっていました。

そこで、OpenStreetが生まれて、事業として一番スケール成長しそうだなと思ったからというところと、せっかく新規事業を作った中で社会全体に定着するインフラに1つのビジネスとしてサービスを定着させたいと思ったからです。

ーサービス開始以降の成長や拡大の過程を振り返ってどう感じますか

コロナはあまりマイナスではなかったなと感じましたね。

「移動」に関する考え方の変化があったおかげで「自転車」という選択肢が与えられたのはすごくいい効果でした。

自分たちが住んでいる地域の周辺を楽しむというか、もしくは出社しなくてもいいよねっていう考え方が当たり前化した中では、その短距離移動、住宅地を含めたエリアでの移動の頻度・形態がすごく多様化したので、その面では外部環境を含めたいろんな変化に対してうまく乗っかれたというのが大きかったです。

あとは、直近で今年の夏くらいからドコモ・バイクシェアとの連携で横浜などへ拡大します。(2025年6月2日から横浜市でポート共有開始)

ずっとライバルみたいなところだったドコモさんと手を組んで、ユーザーの利便性を向上させるということで、「移動」のインフラとしてあるべき姿を考えることができました

ー今、現役大学生で起業したい人にかける言葉があるとするのなら何ですか

ー…こういったら変かもしれないんですけど、「起業」をしようと思わないこと、ですかね。

タイミーの社長、小川さんも言っていましたが、成長する人は「何を成し遂げたいのか?」これがはっきりしています。

「起業したい」という人はすこし危ないな、と僕は思ってしまいます。

起業するという選択肢を取るのは何をしたいからだっけ、っていう部分が大事なんじゃないかなと思いますね。

何をしたいかっていうのを見極めてから取り組む方がいい気がします。

「起業」はあくまでも「目標達成」の手段である、という感覚を忘れちゃいけないなと思います。

もちろん、学生ならではの勢いや若さを好む投資家もいます。ただ、必ずしも早ければ早い方がいいかっていうとそうでもなくて、どの領域でどんな社会課題を解決したいのか、もしくはどんなビジネスを展開したいのかっていう知見を広めるというのもひとつの考え方だと思います。

一番事例として挙げられるような孫さんやスティーブ・ジョブズさんなどはもう普通の人間とはまた別の生き物だと思います。ああいう人はほぼ、いい意味で人間以外と考えてもおかしくないです(笑)

レベルが違います。一万人の中に一人いるかいないかの。

自分がその一万分の一なのか、必ずしも先人の成功例だけを想像して動いちゃうと失敗はあるかなと思います。そこはじっくり考えて見つめなおす必要があると感じますね。

もちろん、失敗する前提で何回もやって、こけて、そこから見えたところでいずれ当たりを引けるっていう部分もあるので、そこを繰り返していく観点であればどんどん取り組むのはありかなと思います。

ーソフトバンク時代に何を得られましたか。

ー統計学、ですかね。データの分析を行ったり、ゼロからのビジネスで何が必要なのかを見極める力を鍛えることができました。また、営業をバリバリ行っていたので、その力はついたかなと。

あとは、人事にもつかせていただいたので、自分の枠を設けずマルチな経験を積むことができ、いろんな人の知見を吸収させてもらいました。

ー他サイトにて「共存共栄」が座右の銘だと仰っていたのを拝見しましたが、それはどういった意味合いがあるのでしょうか。

ー当時のドコモ・バイクシェアとの連携を踏まえたものです。他の競合他社とは場所の取り合いになることが多いのですが、競合他社は決して敵ではありません。むしろ、場所の幅が広がり、選択肢が多くなることは利用者にとっていいことです。

地方の公共交通機関は人手不足もあり厳しい状況です。奪い合うのではなく、インフラを一緒に創り上げていく意識が重要だと感じます。

先ほど、場所の取り合いと言いましたが、そこの向き合い方で、戦うのか連携するのか選ぶなら、移動産業は連携するスタンスが大事なのではないかと考え、「共存共栄」という言葉を掲げました。

現在に至るまでの考え方について

ー今のお仕事は楽しいですか?

ー通勤中に自社のサービス利用者とすれ違うと楽しい超えてエキサイティングですね

ー自転車がお好きなんですか?

ー自転車という乗り物、というよりか、モビリティ全般・面を広げてインフラを考えるのが好きです。

ーこれまでどんな人の影響を受けましたか?

ー直接接した中で圧倒的に影響が大きいのは、孫正義さんです。 ソフトバンクアカデミアという孫さんの後継者育成プログラムがあって、私はその事務局立ち上げをやっていました。そこで経営哲学を語っているところを横でずっと聞いていたので、そこの影響はものすごく強いところはあります。

引用

あと、宮坂学さんです。元LINEヤフーの社長さんで東京副都知事の方です。OpenStreetをソフトバンクの子会社として立ち上げた後に、当時ヤフーにいた宮坂さんがお金を出資してくださって、このサービスを拡げようというお話をしてくださりました。今、東京副都知事やってるくらい行政や世の中の公的なサービスをどう展開していくかという視点を持ってる方だったので、その宮坂さんに直接、経営の考え方だったりマイクロモビリティが今後どんな課題解決できるかみたいな話を色々教えていただいた影響は大きいと思います。

引用

ー好きなことを仕事にするジレンマについてどう思いますか

仕事→好きかもしれませんが、好き→仕事ではないです。

純粋なる僕の”好きなこと”であれば、料理だったりキャンプだったり、そういったものです。

そうなると、料理系のビジネスをやるとか、キャンプ系の情報サイトを運営するとか、それが僕にとっての好きを仕事にするということになると思うんですが、それとはまた違う感覚ではあります。

僕は今、ビジネスを成長させることにエキサイトしているというか、モチベートされてて、単に好きだから仕事にしているというより「使命感」的な部分が大きいです。

電車・バスなどの人間の運び手はどの時代も必要です。ですが、それだけではなく、もっと細かく自立した交通手段も必要なのでは、ということで、持続可能な移動手段として自転車が合致した感じです。

また、自分が経営戦略などを考えるのが得意だったので、得意分野とそこに気付いたという使命感がかみ合って今に至る感じです。

ー起業するときの考え方は不便をなくすため(マイナスから0)にやるのか、豊かにするため(0からプラス)にやるのかどちらでしたか

両方です。

地方は移動が不便というのが課題です。反対に、実は都心はあまり不便ではないです。なので、単純に便利だから使います。

痛みが強い地域は儲かりません。事業として成長するためには課題だけを見ていては成り立ちません。

地方と比べると都内の方が収益性が高いので、そこで稼いだ分を地方での課題解決に回します。

維持させるためにバランスを考える、ということです。

「マイナスをプラスにしたい」だけでは持続性がありません。

ー幼少期はどんな子供でしたか

ー今と昔はだいぶ違うと思います。

子供のころは人と群れたり、人を引っ張って行くという感じより自分の好きなことをする個人主義的な性格でした。

高校のクラス会では「高校の頃は変わり者だったよな。」と言われる感じだったので。

今は取締役として全体を意識するようになりましたが、立場が人を変えるというように、今の立場が私を作ったと言えます。

ー学生時代に行っておいた方がいい場所はありますか

ー普段ずっと見てる場所じゃないところに行くのは大切だと思います。

違う世界を体験するのは今のうちにやっておくべきです。

今後どのように考えているのか?

ー今後の変革についての展望などはありますか

ーこの数年で事業者間連携というのは進み、借りて返す場所の規制がなくなっていくと思っています。

それと同時に今起きているのがモビリティの電動化です。キックボードは今社会問題化しちゃっている部分もあります。

ただ、町を移動する手段として小型の電動モビリティが定着していくのは確実だと思っています。

そこで立ち乗りのキックボードがいいか悪いかは問われますね。

ですが、電動化していくのは事実なので、2輪・3輪の電動機を座って乗るようなタイプにしたり、ある場所で呼んだら自動でくるモビリティみたいなものを作る、というのは実はもう技術的には見えています

誰も乗っていない自転車が道路を走っていたら気味が悪いですけどね(笑)

自転車ではなくても、スクーターチックなものが自動でっていう未来はいずれ来るものですし、それが実装できてないと、今後シニアの方がものすごく増えた世の中においては、人の移動範囲ってどんどん縮んじゃうと思っているんです。

技術的な面では大体クリアしてきていますが、あとは法律的にどうするのかという問題はあります。

短いスパンでいうと、事業者の垣根を越えて、乗って返すっていうところがより広がっていくんじゃないかなと思います。

高齢化社会に備えた小型電動モビリティとその自動運転も視野に入れつつ、「あらゆる場所で乗って返す」そんな世界を作っていきたいです。

まとめ

糸遊
糸遊

一つ一つの回答から学ぶものがありますね…

まさか、宮古に500円で泊まれた時代があったとは、

糸遊
糸遊

ぜったいにそこじゃないけどね

誰も乗っていない自動運転の自転車は想像するとちょっとホラーチックだったな

糸遊
糸遊

迎えに来てくれるのはアツいけどね🔥

もはや愛おしい

本当に工藤さんも数年前は和泉キャンパスで私たちと同じように大学生活を送っていたんですね~

このような先輩と同じ学生生活を送れていることにすごく誇りに感じ、自分にもこのような未来を掴むチャンスはあるのだというような自信が湧いてきます!

「好き」を仕事に変えるのが幸せなのか、というジレンマは大学生がこの先の人生の選択でぶち当たる大きな壁です。

自分の得意分野がマッチし、なおかつ自身が使命感に駆られるような仕事、それを見つけられた場所が、唯一無二の自分の輝ける場所なのではないかと、今回の取材で気づくことができました。

この記事を読んで、今後の大学生活、またはその先のキャリアでの挑戦の一歩を踏み出してもらえたなら嬉しいです!

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